世界遺産の港町グリニッジ
グリニッジは、ロンドン南東部の町で、グリニッジ・ロンドン特別区のテムズ川南岸に位置しています。世界の時間の基準となる「グリニッジ標準時(Greenwich Mean Time)」の基となっている王立天文台のある場所として知られています。
ロンドンからアクセスしやすく、観光地としてもおすすめな場所です。
多くの歴史的建造物があり、1997年に「マリタイム・グリニッジ」(河港都市グリニッジ)という名称により世界遺産に登録されました。
グリニッジ・パーク
ロンドンの王立公園の一つであり、総面積は74ヘクタール。公園内にはグリニッジ天文台および海事博物館があります。
2012年のロンドン五輪では馬術、近代五種のうち馬術、コンバインドが行われました。
グリニッジ旧王立天文台
グリニッジ旧王立天文台(Royal Observatory)は、グリニッジ地区のテムズ川河畔グリニッジ・パーク内に存在する天文台です。
約800メートルの丘の上に建てられていますので、天気がよければ、ロンドンの街がかなり遠くまで見渡せます。
1675年にイングランド国王チャールズ2世が設立したこの天文台で、現在は観測機器はなく、史跡として維持されています。
ここには、地球を東西に分ける本初子午線が通っています。1851年に台長エアリーが本館(当時)に子午環を設置し、窓の中心を基準として観測を行い、この地点(グリニッジ子午線上)の平均太陽時であるグリニッジ平均時を定めていました。その後、世界共通の経度の基準(経度0度、本初子午線)と定められ、世界の経度および時刻の基準を担っていました。
1833年に設置された赤い「時の球」球は時間を知らせる役目があり、現在も稼働していています。
また、ロンドンで唯一のプラネタリウムを併設しています。
旧王立海軍大学
クリストファー・レンが手がけたこの建物は、クリストファー・レンの手がけ丸天井付きの傑作で、世界遺産登録地の中央に位置しています。
もともとは船乗りのための病院でしたが、1869年に病院としての役割を終え、1998年までは王立海軍大学となりました。現在はグリニッジ大学となっています。
併設するビジターセンターでは、グリニッジについての展示が常時行われ、毎日ここからガイド付きツアーが出発しています。
また、ジェイムズ・ソーンヒル (James Thornhill) が塗装したペインティド・ホール (Painted Hall) やセント・ピーター、セント・ポール両礼拝堂も、一般に開放されていて見ごたえがあります。
グリニッジマーケット
天文台の近くにはグリニッジマーケットという地元の人々で賑わう市場があります。規模はそれほど大きくないですが、イギリスのマーケットを味わうにはちょうどいい大きさです。お手頃な値段で各国の料理が食べられます。水曜から日曜までオープンしています。またマーケットの周りには様々なレストランやお店があります。
その他グリニッジおすすめの場所
- クイーンズハウス
- グリニッジ歩行者用トンネル
- カティ・サーク号
- レンジャーズ・ハウス
- 国立海事博物館
- ミーンタイム醸造所
アクセス
電車
DLR(ドックランド・ライト・レールウェイ)でカティ・サーク・マリタイム・グリニッジ駅(Cutty Sark for Maritime Greenwich)下車
ボート
ロンドン・アイ(London Eye)、エンバンクメント(Embankment)、ブラックフライアーズ(Blackfriars)、ロンドン橋(London Bridge)といった埠頭(pier)から乗船。
グリニッジ埠頭(GREENWICH PIER)で下船。
バス
ラッセル・スクエア駅(Russell Square Station)から「188番」のバスに乗り、National Maritime Museum(国立海洋博物館)で下車