どこに住んだら良いのか

何を基準にエリアを決めるか？

日本人としては安全性というのが第一の基準ではないかと思います。夜遅くまで残業して家に帰る途中でトラブルが無いか、子供が一人で歩いていてもある程度安心できるかどうかなど、心配は減らしたいものです。ロンドンは東京に比べてずっと犯罪が多いので、基本的には他の日本人駐在員が住んでいる場所、例えばフィンチェリー、アクトン、セントジョンスウッド、リッチモンドなどに住むのが無難であると思います。日本人駐在員はテムズ川の北側に60％、南側に40％住んでいるといわれます。

就学年齢の子供がいる家庭は通学を中心に考えるべきでしょう。日本人学校に行くのであればアクトン周辺でしょうし、良い現地校に行くのであれば住むべき地域も決まってきます。土曜日の補習校のみであっても、車で通学に長時間かかるようであれば負担が重いでしょう。

単身赴任か独身であり、残業が多いのであれば、深夜タクシー代も馬鹿になりませんし、体力の関係で通勤時間は短いほうが良いので街中に住まれるのが良いと思います。

他の駐在員が多く住んでいる地域に住んでいれば、友達も作りやすいですし、同僚とタクシーの相乗りで帰宅することもできます。

事務所がウエストエンドやシティに無く、車で通勤できるのであればケントやサリーなど、緑の多い住宅地に住むことも考えられます。

移民の多いロンドンでは、いろいろな国の人が固まって住んでいる地域があります。例えばもしあなたがフランス文化に興味があるとすればフランス文化会館やフランス人学校があるケンジントンなどに住んでみるのも良いかもしれません。

なお、２０１６年９月に中国国際航空の機内誌が「ロンドンは旅行先としてだいたい安全であるが、インド人やパキスタン人、黒人が主に暮らす地区では警戒が必要だ。女性は夜ひとりで出歩かないほうが良い」という記事を載せたことに対し、英国国会議員が中国国際航空に謝罪を要求し、機内誌が回収されたことがニュースになっています。ロンドンで所得の高い地域は教育水準の高い白人の割合が多いというのは事実ですが、あなたが事務所の英国人に中国国際航空の機内誌のようなコメントをすれば、人種差別主義者のレッテルを貼られて軽蔑されるので注意されるのが良いです。

ロンドンで日本人に便利なエリアは？

日本人学校や補習校があったり、事務所への通勤が便利だったり、付近に日本関係の店が多かったりするのは以下の地域です。

家探しについて

日系の不動産屋が多くありますので、複数に連絡して家を探されるのが良いと思います。日本人だから貸さないというような人種差別はロンドンではあまりありませんが、トラブルがあった際に英語で折衝したりしなければならない手間を考えれば、家を借りる際には日系の不動産屋のほうが良いかもしれないと思います。

スタジオ

日本でいうワンルームで、ステューディオと発音します。シャワーだけでバスタブが無い場合やいろいろな機能が省略されている場合がありますので、備品や施設について不足が無いかどうか注意を払ってください。当然狭いので、もし上や下の階から騒音がある場合は他の部屋に移ることもできませんので、うるさい隣人がいないか、交通の音などが大きくないかなどチェックされることをお勧めします。