スーパーマーケットの市場占有率からすれば、Tescoがダントツで28%ほどの占有率を持っており、Saisbury’sとASDAがほぼ同率の15%占有率で続きます。それから、最近ランクをあげたドイツ系のAldiが歴史の長いMorrisonを抜いた形となり、それから同じくドイツ系のLidlが続きます。それからロンドンでは存在感の高い、WaitroseとThe Cooperativeとなります。Marks &Spencerはスーパーマーケットという括りではないので統計には含まれていません。
食事にこだわる人たちは基本的なものはWaitroseかMarks &Spencerで買い物をして、たまに専門店や日系スーパーで買い物をするという形が多いように思われます。市場占有率の高いTescoやSainsbury’sは胸が躍りませんが、それなりの品ぞろえであり、個人的にはLidlはものによってはコスパの良い美味しいものがあるように思います。
WaitroseかMarks &Spencerは物価が上がったために、安めのドイツ系チェーンAldiとLidlに人気が集まったことの関係か、ローストチキンの半分など3点で£8や肉+野菜+ソース+ご飯または麺の二人分炒め物セットで£7など、安いセット価格を出してきています。
日本のメディアでは大昔の「英国料理はまずい」というメッセージが今もなお流れていますが、オーブンを使った伝統料理にしても、高品質の食材を適切な火加減で調理したものは美味しいと思います。量が多いことと、脂分が多いことの問題はありますが。
例えばフィッシュアンドチップスにおいては、フィッシュだけとして、日本のご飯と天つゆで食べれば、ノンオイルのサラダと合わせる限りでは悪くない組み合わせとなりうると思います。
日本食ブームに乗ってMarks &Spencerなどは自社製のポン酢を売るようになっており、Waitroseなどはキッコーマンのポン酢を売っていますので、すべての日本食材を日系の店から購入する必要は無くなっています。
また、逆転の発想として、日系の店から日本の3倍の値段を払って工場で作った油であげ添加物を入れた麺を買ってラーメンを作るよりも、イタリア人の経営するデリで無添加の生スパゲッティーを買ってラーメンもどきを作るほうが理に適っているかもしれません。現地調達の高品質の食材を使って原点に戻って試行錯誤で料理してみるのも良いと思います。